展示会のあと、最初のメールと初回の会議で何をするか ── 感謝と次のオファー、冒頭10分の確かめ方

展示会のあとの最初のメールと、初回の会議の冒頭10分・最後の5分で何をするかを示す表紙

展示会のあとの最初のメールに書くのは、感謝と、次のオファーを一つだけです。初回の会議では、冒頭でブースで聞いた話を相手の言葉で確かめ直し、それをこちらで叶えられるかを見極めます。この記事では、その二つの場面を、文面の骨格と問いの形で具体的に書きます。

この記事が扱うのは、責任者が分類を確定させたあとの仕事です。会場での記録の取り方は出展前の設計の記事に、月曜のレビューと分類の確定は展示会後のレビューの記事に書きました。ここでは繰り返しません。

展示会が終わってから初回の会議までの7段階。1 会場の記録を取る、2 月曜のレビューで分類を確定する(いずれも別の記事で扱う)。この記事で扱うのは、3 最初のメールで感謝と次のオファーを一つ、4 返信に合わせて次の接点を相談する、5 会議の目的を日程と一緒にそろえる、6 冒頭10分でブースで聞いた話を確かめ直す、7 最後の5分で次の仕事と判断を決める
図 展示会が終わってから、初回の会議まで
目次

最初のメールは、受信箱の中の一通として読まれる

展示会が終わると、来場した人はすぐ日常に戻ります。席に着けば、溜まったメール、会議、トラブルが待っています。出展した側にとっては大切な一通でも、相手にとっては受信箱の中の一通です。一つひとつに丁寧に返す時間は、相手にはありません。

だから私は、最初のメールで相手に多くを求めません。必ず書くのは二つです。会場で時間をくれたことへの感謝。そして、次のオファーです。オファーは大きくても小さくても構いません。「この会社からは、次に何かがある」と相手が気づければ、最初のメールの役目は果たせます。

オファーは、相手の検討の段階に合わせて選ぶ

オファーの大きさは、確定した分類に合わせて選ぶと迷いません。下は、選び方の目安です。

オファーの大きさ例向いている相手
小さい会場で約束した資料を送る。答えきれなかった質問に答えるすべての相手。約束したものは分類を待たずに
中くらい相手の用途に近いページだけを示す。会場で聞いた条件を一枚に整理して返す情報を集めている段階の相手
大きい30分の打合せで、相手が確かめたいことを確かめる困りごとがはっきりし、検討の時期が近い相手

一通に載せるオファーは一つにします。資料と打合せと事例を並べると、相手は選ぶ手間を負います。どれも選ばれないまま、受信箱に沈みます。

文面の骨格は、次の5行で足ります。

件名:〇〇展でお話しした△△の件
1行目:会場でお時間をいただいたことへのお礼
2行目:何の話をしたか(相手の言葉を一つ借りる)
3行目:次のオファーを一つ(何が分かるか、を添える)
4行目:返事のしやすさ(「資料だけで十分でしたら、その旨だけで結構です」など)

会社案内一式を添付すること、日程の候補だけを並べることは、最初の一通では避けます。相手が知りたいのは、その時間を使って何が分かるのかだからです。

会議を提案するときは、相手が確かめられることを書く

打合せに進むことになったら、日程と一緒に次のことをそろえます。最初の連絡で全部を聞き出す必要はありません。

  • 会議で確かめたいこと。製品の概要なのか、用途に合うかなのか、比較のための情報なのか
  • 参加者と役割。その問いに答えるために、双方の誰がいるとよいか
  • 所要時間と方法。相手も使える方法か
  • 先に渡すものと、当日確かめるもの

初回の会議の冒頭10分で確かめること

会議の最初に私が確かめるのは、ブースで話したことです。会場の記録は出発点にすぎません。相手の言葉で、もう一度確かめます。

確かめること問いの例
困りごと(ペイン)会場で伺った〇〇の件は、いまも一番の困りごとですか
必要なもの(ニーズ)それを解くために、何がそろえばよいとお考えですか
望むこと(ウォンツ)理想を言えば、どんな状態にしたいですか
計画いつまでに、どんな順で進める予定ですか
予算予算の枠や、決まる時期は見えていますか
ゴールこの取り組みで、何が実現できれば成功ですか

この六つを聞いたうえで、それをこちらで叶えられるかを確かめます。叶えられる。一部なら叶えられる。叶えられない。どれなのかを、会議の中で正直に伝えます。叶えられない話を叶えられるように見せて進めても、どちらのためにもなりません。聞けなかった項目の扱いは、会場の記録と同じです。

オンラインでは、相手の画面から準備する

初回の会議がオンラインになることは多いはずです。準備は、自分の画面ではなく相手の画面から考えます。

  • 冒頭で確かめた問いに関係する資料だけを選ぶ。会社概要や機能一覧を毎回すべて見せない
  • 相手の画面でも、文字や図の注記が読めるか
  • 共有する画面に、他の顧客名や社内メモ、通知が映らないか
  • 動画を使うなら、再生の前にどこを見てほしいかを伝える
  • 録画や文字起こしを使うなら、目的を伝えて、相手の同意を得てから

乗ってきたかを読むのは、人の仕事

相手が話に乗ってきたかどうか。表情、姿勢、座り方といった、目に見えるものもあります。ただ、それだけではありません。相手がどんな背景でこの会議に来ているのか。この時間に何を期待しているのか。その文脈と意図を読み取るのは人間の仕事だと、私は考えています。AIがどれほど便利になっても、ここは人が担う価値です。

だからこそ、説明を続けるより、区切って相手の言葉を聞きます。カメラがオフで反応が見えないからといって、関心がないとは判断しません。

最後の5分で、次の仕事を決める

終わる前に、今回確かめられたことと、まだ判断できないことを分けます。次に進むなら、何を、誰が、いつまでに用意するのかを双方で確かめます。次の打合せを置くなら、日程だけでなく、そこで何を判断したいのかも決めます。会議のあとには、約束した時期までに、共有してよい資料と合意したことを送ります。

よくある質問

展示会のお礼メールは、いつ送ればよいですか。

会場で約束したものは、すぐに送ります。それ以外は、責任者の分類が決まってから早めに送ります。分類の決め方は展示会後のレビューの記事に書きました。

返事がない相手には、何度送ればよいですか。

回数ではなく、改めて連絡する理由があるかで決めます。約束した時期が来た、相手の条件に合う情報が出た、といった理由がなければ、送り続けません。

初回の会議は、何分がよいですか。

確かめたいことが決めます。どの長さでも、冒頭の10分と最後の5分は先に確保しておきます。

展示会のあとの接点はあるのに、会話が続かない。そうした場合は、相手との適合、渡す情報、社内の引継ぎを一緒に確かめます。

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この記事を書いた人

K.Komatsuのアバター K.Komatsu 代表取締役 | 売れる仕組みの設計者

WAKOH&CO. 代表取締役
各企業や個人が持つ独自の強みと核心(DNA)を活かし、絶えず変化する世界の中で価値を創造します。和を以て、理想の実現へと導く伴走者として、企業の成長をサポートします。

オートメーション産業、IT産業、アパレル産業におけるセールス、マーケティング、コンテンツ・クリエイションの豊富な経験と実績を持ち、多角的な視点からビジネスの成功を支援します。

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